研究課題
若手研究
本研究では、どのような経路でCO2を固定し、生命にとって必須の細胞構成成分であるアミノ酸を生合成しているか不明なある細菌のCO2固定経路およびアミノ酸生合成経路を、多角的な実験により明らかにしました。本細菌は深海熱水孔に存在し、高温環境で水素とCO2を食べて増殖します。このような特殊な環境に生息する生物の代謝を理解することは、生命の起源を理解することにつながります。
代謝生化学
初期生命がどのような生き物で、どのような進化を経て現在のような多様な生物になったのかを理解する上で、代謝進化を理解することが重要です。そのためには、現存するCO2固定経路およびアミノ酸をはじめとする細胞構成成分の生合成経路にはどのような多様性があるのか、その多様性はどのような理由により生じたのか理解する必要があります。現在の状況を正確に理解することで、過去を合理的に推定することができるようになるからです。