植物ホルモンの一種であるオーキシンは、細胞や組織における濃度によって様々な現象を引き起こす。そのため、植物体内でのオーキシン濃度は非常に厳密に制御されていると考えられている。オーキシンの濃度制御に関わるシステムのうち、生合成と輸送に関する知見は数多く得られているものの、不活性化については良くわかっていなかった。本研究では、オーキシンの不活性化を担うGH3酵素の阻害剤を創製し利用することで、植物体内ではオーキシンが常に作られると同時にGH3酵素によって代謝され、10分程度で全てのオーキシンが入れ替わっている可能性を示した。
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