骨格系疾患は要介護者の増加と健康寿命の縮小に関連し、予防が求められている。コラーゲンペプチドは骨格系疾患の予防に有効との報告があるが、そのメカニズムは不明な点が多い。そこで、骨芽細胞での作用に関与するFoxファミリー転写因子とコラーゲンペプチドの相互作用に着目し、骨芽細胞の分化を促進するメカニズムの解明に取り組んだ。 コラーゲンペプチドのPro-HypはFoxg1、Foxo1、およびRunx2タンパク質と相互作用し、骨芽細胞分化のマスター転写因子Runx2の転写を誘導した。以上より、コラーゲンペプチドは核内転写因子を介して骨芽細胞の分化を促進し、これが骨形成の促進につながると考えられる。
|