園芸生産において、生理障害の発生や収量は、いくつもの要因が複合的に関与することで決定される。本研究は、園芸生産分野において「共分散構造分析」を初めて応用した事例であり、その有効性と利用可能性が示された。これより、本手法は、園芸生産の様々な現象を解析する上で重要なツールの一つになり得ると考えられる。 加えて、これまでチップバーン発生の要因として、根へのCaの過剰蓄積という「Caの局在性」が報告された事例はみられず、園芸植物のCa欠乏症の発生要因について、新たな知見を提示することが出来た。今後は、この原因をゲノムレベルで解明することで、より詳細な現象の理解と育種開発等への応用が期待される。
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