本研究の結果より、脂肪酸ナトリウム塩が予め混入しているバイオディーゼル副生グリセリンが針葉樹の脱リグニンに有効であることがわかった。さらに回収した処理後のグリセリンは、リグニンが溶解した液体が得られる。この液体は発熱量の高い燃料として利用可能である。これにより、高発熱グリセリン燃料の製造に加え、セルロースが糖資源となるため、バイオディーゼルの製造コストが結果的に下がることとなり、「バイオディーゼル」、「グリセリン燃料」、「バイオエタノール燃料」全てのバイオ燃料普及拡大に寄与できる。以上のように、廃棄物の出ない環境負荷の低いシステムが構築可能になる。
|