塊状態の木材の押出し成形や射出成形を可能にする“木材の超塑性的変形挙動”(流動現象)には不明な点も多く、コストや成形品物性にも課題が残るため、大規模な社会実装には至っていない。そのため、流動現象のメカニズム解明とそれに基づいた成形プロセスの設計が求められていた。本研究によって、化学処理によって木材の流動性を改善させることに成功した他、流動の異方性に影響する因子が示された。さらに、再成形によるリサイクルプロセスの構築や効果的な疎水性の付与にも一定の成果が得られたことから、再生可能資源である木材のさらなる利活用を促進させることが期待できる。
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