本研究の目的はM. cortiをモデルとし、条虫の幼虫の成虫化に重要な遺伝子を特定することである。人為的に分化した成虫および幼虫を用い、RNA-seq解析行うことで両者の遺伝子の発現量を網羅的に比較した結果、約14,000遺伝子のうち342遺伝子の発現が成虫において上昇し、230遺伝子の発現が減少していた。また、遺伝子オントロジー解析の結果、有性生殖に関与すると考えられる新規遺伝子や成虫化の初期に重要な役割を持つと考えられる転写関連遺伝子を見出した。qPCRの結果、これらの遺伝子は成虫において発現が上昇していた。これらの機能を解析するため、M. cortiにおけるRNA干渉法の検討を行った。
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