研究課題/領域番号 |
19K15990
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 北里大学 (2020-2021) 北海道大学 (2019) |
研究代表者 |
草木迫 浩大 北里大学, 獣医学部, 助教 (10838220)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
キーワード | マダニ / 人工吸血 / 人工膜 / 動物被毛由来マダニ誘引物質 |
研究成果の概要 |
日本産マダニを用いた完全な人工吸血系確立のための基盤的な研究を行った。まず、人工吸血系が確立されている海外産マダニの人工吸血装置を使用し、日本産マダニの人工吸血を試みたが、吸血に至らなかった。そこで、確立されている人工吸血装置を日本産マダニに適応するために、人工膜ならびに動物被毛由来マダニ誘引物質の検討を行った。その結果、日本産マダニの人工吸血装置への適応に耐えうると考えられる人工膜の作製に成功した。また、吸血行動を誘発する動物被毛由来抽出物を実験動物や家畜、野生動物より抽出・検討したところ、全ての抽出物においてマダニの宿主探索行動を誘発し、日本産マダニを活性化する可能性が示唆された。
|
自由記述の分野 |
寄生虫学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マダニは、すべての発育期で吸血を必要とする偏性吸血性節足動物で、吸血に際して様々な病原体をヒトや動物に伝播し、その健康を脅かし、甚大な被害を及ぼしている。このため、マダニの防圧法の確立は重要な課題である。そこで、マダニの効率的な防圧法を検討するために、マダニと宿主または病原体間の相互関係を個別に解析可能な人工吸血系の確立が重要と考えた。これまでの報告で、日本に存在するマダニ種はチマダニ属マダニが優勢種であり、本マダニの半人工吸血系は開発されたが、完全な人工吸血系はいまだ確立していない。そこで、日本におけるマダニの優勢種であるチマダニ属マダニの完全な人工吸血系を確立のための基盤的な研究を行った。
|