筋肉は収縮によって力を発生させる組織であり,動物を“動”物たらしめる重要な器官である.近年,筋細胞の膜タンパク質に結合した“O-マンノース型糖鎖”が筋細胞の安定化に必須であることが発見され,その生合成に関する酵素群が明らかになってきた.一方で,壊死した筋細胞のO-マンノース型糖がどのように分解されているかは未知であった.本研究ではO-マンノース型糖鎖の代謝経路の解明を最終目標として,研究の基盤となる「生合成酵素に依存しないO-マンノース型糖鎖の酵素合成法の確立」を目指し,既知の酵素の中にα-マンノシル基転移反応を触媒するものが多数存在することを発見した.
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