場所をネットワークとして表現することは,空間探索を効率化することは経験的に知られている.しかしスタンダードとなりうる実験パラダイムは確立されていない.本研究では,マウスを対象とした空間学習パラダイム,バーンズ迷路での空間探索のネットワーク構造が,空間スケールによって調整されることを報告した. バーンズ迷路において各個体は,探索地点をノード,探索地点間の遷移をリンクとするネットワークを生成する.直径 1 m サイズのバーンズ迷路では,学習に伴ってネットワークの媒介中心性が減少するのに対し,直径 1 m サイズのバーンズ迷路では一定であり,その傾向は,学習後の空間探索傾向でも維持された.
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