研究課題
若手研究
翻訳後修飾の一つであるユビキチン化は、その修飾様式に多様性があることが知られている。本研究では、これまで着目されていたものとは異なる特殊なユビキチン化を誘導する化合物の創製を目指した。疎水性構造をタンパク質表面に提示する化合物を創製したところ、この化合物はmHttタンパク質をユビキチン-プロテアソーム系依存的に分解誘導した。本研究成果は国際学会で発表し、国際的学術誌に掲載された。
創薬化学
本研究で得られた化合物は通常のユビキチン化経路とは異なる経路でユビキチン化を誘導しタンパク質を分解するため、特殊なユビキチン化を誘導している可能性が考えられる。本化合物についてさらなる解析が必要だが、特殊なユビキチン化に関する研究を支援するケミカルツールになりうる。また、化合物によって減少したmHttは神経変性疾患の原因となるタンパク質であり。この化合物は脳移行性も示したことから、神経変性疾患の新規治療戦略の提案につながった。