研究課題/領域番号 |
19K16415
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
安藤 英紀 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(薬学域), 特任助教 (00735524)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アルカリ化剤 / 腫瘍内中性化 / 尿pH / 重曹(NaHCO3) / クエン酸塩 / ドキソルビシン / Doxil / 抗PD-1抗体 |
研究成果の概要 |
腫瘍内微小環境は酸性環境にあり、腫瘍の成長や血管新生、転移などを促進させることで悪性化し、薬物排出トランスポーターの発現亢進や免疫細胞の不活化により抗がん剤の薬効を減弱させる。本研究では、アルカリ化剤として重曹(NaHCO3)あるいはクエン酸塩を用い、これを経口投与することで血清中および尿中の重炭酸イオン濃度を上昇させ、尿pHがアルカリ化することを明らかにし、また腫瘍酸性環境を中性化させることに成功した。さらに、アルカリ化剤の経口投与は既存の抗がん剤(ドキソルビシン、Doxil、抗PD-1抗体)の抗腫瘍効果を顕著に増強させることを明らかにし、その効果は尿pHの変動と相関することを示した。
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自由記述の分野 |
ドラッグデリバリーシステム(DDS)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より、アルカリ化剤を経口投与することで、抗がん剤の効きやすさを尿pHの変動から予測可能である可能性を示した。腫瘍内pHの測定は、これまで腫瘍摘出後のpHモニタリング、あるいは針状電極を侵襲的に刺突することで行っていたが、尿pHの変動から簡便に腫瘍内中性化をモニタリングし、既存の抗がん剤の治療効果を予測するといった概念はこれまでに存在せず、極めて学術的意義の高いものである。近年、コンパニオン診断薬による医薬品の有効性や安全性を事前に特定する治療概念が注目されている。本研究成果を活用することで、高活性の抗がん剤の薬効を事前に予測可能であることから、高い社会的意義を示すものである。
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