COPD患者は、循環器疾患、不安や抑うつ、認知機能障害など様々な併存症を併発する。血液脳関門(BBB)は中枢神経系の恒常性を維持するための選択的物質透過を行う脳のバリア構造であり、BBB障害は不安や抑うつ、認知機能障害など様々な脳機能障害と密接に関わっている。PPE誘発COPDモデルマウスの脳におけるトランスポーターおよび密着結合関連タンパク質のmRNA発現量を定量した結果、OATP2a1発現量がCOPDモデルマウスで有意に減少していた。本研究では、COPD病態下で脳のOATP2a1発現低下が脳の機能にどのような影響を及ぼすかは不明であり、今後の検討課題である。
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