研究課題
若手研究
本研究ではヒトの味受容反応により近づけることを目的にヒト苦味受容細胞を用いたバイオセンサの開発に取り組んだ。HEK293細胞にhTAS2RとしてTAS2R10およびTAS2R14の遺伝子配列を持つプラスミドベクターをトランスフェクションし、安定的な培養細胞を樹立した。また、センサチップの基盤として既存の高分子支持体であるポリ塩化ビニルを用い、支持体の電導性を高めるために酸化鉄を含有させた支持体を製作した。
臨床薬学
苦味物質によっては従来の味覚センサと反応しにくい物質も存在するため、ヒト官能試験の実施が不可欠であり、その試験結果と味覚センサの測定結果との相関性を考慮することが必要である。しかし、倫理的な観点から、ヒト官能試験を行うことのできない医薬品や新規開発医薬品などが存在するため、新規バイオセンサはヒト官能試験の代替法としても利用可能である。