研究成果の概要 |
マウスの顎下腺において細胞間接着分子であるネクチン-1を欠損するとサイズの縮小、腺房構造異常やアミラーゼ分泌低下を認めた。ネクチン-2, -3を欠損したマウスでは顎下腺サイズに変化を認めなかったが、ネクチン-3の欠損マウスではネクチン-1欠損マウスと同様にアミラーゼ分泌低下を認めた。この結果より、顎下腺の形態形成および機能維持のためにネクチン-1が関与している可能性が強く示唆された。これまでに、唾液腺の発生・維持にはFGF関与が報告されている。FGFRのシグナル伝達経路の活性制御にネクチン-1が関与する可能性が十分に考えられ、特にFGFR1がネクチン-1と密接に関わっている可能性が示唆された。
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