研究課題/領域番号 |
19K16535
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前原 奈都美 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (90783621)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / アミロイドベータ / AIM / CD5L / セルフパソジェン |
研究成果の概要 |
アルツハイマー病は、認知症の原因の大半を占める疾患である。本研究では、AIMの『セルフパソジェン』除去作用に着目し、アルツハイマー病の原因であるアミロイドベータ(脳内のセルフパソジェン)がAIMによって除去されるかを検証した。アルツハイマー病のモデルマウスである5xFADマウスにおいて、アデノ随伴ウイルスベクターや、脳内においてAIMを強発現するトランスジェニックマウスを用いた実験から、AIMの存在下において、アミロイドベータの蓄積が減弱することを認めた。現在、同様の実験系において、認知機能(T迷路、バーンズ迷路、恐怖条件付け試験)のデータ解析を進めている。
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自由記述の分野 |
病態医科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症は、個人および社会の負担が大きい疾患であり、アルツハイマー型認知症はその大半を占める。高齢化社会化の加速により、今後の患者数増大が見込まれるが、未だ効果的な治療法は確立されていない。本研究成果から、生体由来のタンパク質であるAIMによる、副作用の少ない新規アルツハイマー治療法の開発基盤となりうる点において、社会的意義があると考える。また、これまで腎不全や肝細胞がん、腹膜炎などにおいて、セルフパソジェンの除去作用をもち、病態を改善させることが知られてきたAIMが、脳内においても同様の作用を持つことを明らかにした点において、学術的意義があると考える。
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