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2023 年度 研究成果報告書

粘液型脂肪肉腫におけるテロメア維持機構を通じた腫瘍進展メカニズムの解明

研究課題

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研究課題/領域番号 19K16570
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49020:人体病理学関連
研究機関公益財団法人がん研究会

研究代表者

山下 享子  公益財団法人がん研究会, 有明病院 病理部, 副医長 (50754975)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2024-03-31
キーワードテロメア維持機構 / 粘液型脂肪肉腫
研究成果の概要

TERTプロモーター変異が高頻度に認められる数少ない肉腫として知られている粘液型脂肪肉腫について、臨床病理学的検討とテロメア維持機構の解析を行った。TERTプロモーターのhotspot変異は7割強の症例で認められたが、予後と有意な関連を示さなかった。またhotspot変異陰性例でもTERT mRNAの発現が全例で認められ、陽性症例と同程度のTERT mRNA発現が認められた症例が半数近く存在した。結論として、粘液型脂肪肉腫におけるTERT異常は、腫瘍発生の早期に生じ、腫瘍形成に重要な現象である可能性が考えられた。

自由記述の分野

Pathology of bone and soft tissue tumors

研究成果の学術的意義や社会的意義

実験結果を総合すると、他の多くの腫瘍とは異なり、粘液型脂肪肉腫におけるTERT異常は、悪性度と関連するような2次的な現象ではなく、腫瘍発生の早期に生じ、腫瘍形成に重要な現象である可能性が考えられた。さらに、TERTプロモーターのhotspot変異以外にも、TERTプロモーターの別箇所での変異や、TERT付近での染色体再構成によってTERTの高発現をきたす機序を示した。腫瘍形成におけるTERTの役割について新たな観点が得られたとともに、TERT発現上昇をきたす分子機構についても明らかになった。

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公開日: 2025-01-30  

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