2型自然リンパ球(ILC2)は2型ヘルパーT細胞(Th2細胞)とともにアレルギーの発症に重要なリンパ球である。本研究ではセロトニンによるILC2抑制機構について、気管支喘息モデルマウスを用いて解析を行った。セロトニンを投与した気管支喘息モデルマウスではILC2の機能が抑制され、アレルギー性炎症が顕著に抑制された。RNAseq解析の結果、セロトニンによる抑制は活性化ILC2に選択的であり、ナイーブILC2やTh2細胞は抑制しないことが明らかとなった。さらに、喘息肺セロトニン産生源は気管支上皮層のマスト細胞であり、ILC2の過剰な活性化を防ぐ役割を果たしていることが示唆された。
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