研究課題
若手研究
TMTKによって変異細胞の硬さが亢進するが、この硬さ依存的に周辺正常細胞で誘導されてくる機能未知の膜タンパク質Xを同定した。このITIMドメインは、チロシン残基がリン酸化されることが知られており、実際にリン酸化されていることを見出した。また、このリン酸化を認識し活性化することが知られているSHP-2タンパク質に注目した。SHP-2はROCK2経路を活性化する。これらのことから、同定した膜タンパク質Xは、SHP-2/ROCK2経路を介して、変異細胞の排除を促進していることを示してきた。
がん
「正常上皮細胞が超早期がんを駆逐する」機構は、今後がんを予防的に治療するために必須の研究対象である。すでに同定したTM121501はもちろんのこと、本研究で解明される細胞競合の根幹となる機構を対象とした薬剤が、この「予防的医療」という観点からの全く新しい治療法の確立に繋がることが大いに期待される。