血中薬物濃度と治療効果・毒性の関連に関して先行研究の多いパゾパニブに着目し、ラット血漿に既知濃度の標的薬物を生体外で混和して実験した。臨床的な至適濃度をカバーする0-150μMにおいて、ダイヤモンド電極で測定した直線的な検量線を得た。血漿中濃度を測定する系を確立した。この系で、測定時間は35秒、サンプル調製に要する時間を合わせて10分、測定に必要な全血は60μLと見積もられ、従来の質量分析計より、所要時間が短く、簡便、安価な測定法となる可能性を示した。標的薬物をラットに経口投与し、複数回の採血で得た血漿を用いて実験を行った。ダイヤモンド電極を用いた測定系により、先行研究と類似の結果を観察した。
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