口腔がん患者、主に舌がん患者の切除標本パラフィンブロックを用いて、脂肪酸合成に関与している分子であるFatty acid synthase(FASN)や免疫細胞である制御性T細胞(Treg)、CD8T細胞、CD3T細胞を蛍光免疫組織化学により多重染色を行い、腫瘍組織とその周囲組織における脂肪酸合成の変化、免疫細胞の局所浸潤の解析を行っている。腫瘍組織では明らかにFASN分子の発現強度が増加しており、腫瘍が進展すると共に周囲組織のFASN分子の発現強度が増加している傾向にあることを確認した。また、腫瘍局所におけるTregの数も腫瘍の増大に伴い、増加傾向にあることを確認した。
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