本研究では、疎水性(油に溶けやすい)である蛍光色素と、親水性(水に溶けやすい)である核酸を結合させた両親媒性(水と油の両方に溶ける)核酸で形成させた核酸会合体を用いて、腫瘍部のイメージングと治療を同時におこなう新規材料の作製を試みた。一般的に疎水性蛍光色素は血液に溶けづらくまた化学修飾されていない核酸もそのままでは血中での安定性が乏しく細胞内へ導入させることが難しい。しかし、両親媒性核酸として会合体を形成させることで、これらの問題点を改善することができると期待される。その結果、両親媒性核酸が会合体を形成し細胞内へ入り、核酸が細胞内で機能することを確認した。
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