本研究では卵巣明細胞癌における治療関連遺伝子異常の腫瘍内不均一性を明らかにすること目的とした.初回手術時に3箇所以上から病変を切除した進行卵巣明細胞癌症例9例,57病巣を対象とした.18の遺伝子に38種類の遺伝子変異をが検出された。ARID1AおよびPIK3CAの異常はそれぞれ9例中5例で同定された.また原発よ転移病巣の比較で,ARID1AおよびPIK3CA遺伝子異常に腫瘍内不均一性が疑われた。以上より明細胞癌の個別化医療において、これらの遺伝子を標的とした治療を行う際は、腫瘍内不均一性に留意する必要性が示唆された。
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