研究課題/領域番号 |
19K16962
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
近澤 悠志 東京医科大学, 医学部, 助教 (30599949)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | APTT延長 / 後天性血友病A / ループスアンチコアグラント / ROTEM / トロンビンジェネレーションアッセイ / 凝固波形解析 |
研究成果の概要 |
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)は血液凝固異常のスクリーニング検査として広く活用されている。しかし、その異常を表すAPTT延長症例の中に出血傾向と血栓傾向の相反する表現型を持つものが混在し、時に臨床上混乱を招く。今回の研究で、出血傾向を示す後天性血友病Aと血栓傾向を示すループスアンチコアグラント陽性例に対し、rotational thromboelastometry(ROTEM)、トロンビンジェネレーションアッセイ(TGA)、凝固波形解析(CWA)という検査を実施し、両者の鑑別を試みたところ、ROTEMとTGAが特に有用であることが示された。
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自由記述の分野 |
血液凝固学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
手術の前には出血傾向を確認する目的で、APTT検査を実施することが多い。APTTの延長が確認されただけでは、出血傾向或いは血栓傾向を示す症例かが分からないため、通常APTTクロスミキシング試験という検査を実施する。しかし、この検査は目視で結果を確認する検査であり、APTT試薬の種類が豊富で試薬ごとに結果が異なる可能性もあり、結果解釈が曖昧となる。従って、出血傾向を示す後天性血友病Aと血栓傾向を示すループスアンチコアグラントを確実に鑑別する手段として、ROTEM及びTGAが有用である可能性が示されたことで、クロスミキシング試験の曖昧さを迅速に回避し、安全な周術期管理を提供できる可能性が高まった。
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