肥満関連腎症における尿沈渣中ポドサイトmRNA排泄量の有用性について検討した。肥満ラット群では、コントロール群と比較して経時的に有意な糸球体容積増大、ポドサイトdensityの低下を認め、肥満関連腎症の進展にポドサイト障害が関連している可能性が示唆された。さらに臨床症例の検討では、高度肥満群とControl群で尿沈渣中ポドサイトmRNA排泄量に有意な上昇は認めなかったが、eGFR≧100の群において、60≦eGFR<100群と比較して尿沈渣中ポドサイトmRNA排泄量の上昇傾向を認め、同マーカーが肥満症における糸球体過剰濾過をアルブミン尿より早期に検出できる可能性が示唆された。
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