研究課題
若手研究
本研究はパーキンソン病の認知症への移行リスクに関連したネットワーク基盤を解明することを目的に行われた。パーキンソン病の視知覚障害は視覚ネットワークの機能低下と関連し、さらに腹側視覚情報処理経路のフィードバックが低下していることを明らかにした。また、パーキンソン病の小脳のネットワーク異常と高次脳機能との関係を検討した。パーキンソン病の運動症状は小脳後葉と視床下核との機能的結合が関連をしていた一方で、小脳と尾状核との結合が高次脳機能と関連をしていることを明らかにした。
神経内科学
本研究はパーキンソン病における認知症の克服という目標に向けて、パーキンソン病の認知症発症リスクに関してこれまで明らかにされていなかった脳内の神経ネットワークという観点から、その病態を明らかにした。これらの発見は将来、診断や治療のマーカーとなる可能性がある。また小脳は将来新規リハビリテーションのターゲットとしての可能性も秘めており、その基礎を築く上で重要な発見である。