研究課題
若手研究
HAMの発症機構の解明につながる情報を得ることを目的として、カニクイザルHTLV-1感染モデルを用いて腎移植におけるHTLV-1新規感染という特殊環境(免疫抑制薬の使用、異物(他人の腎臓)の存在)がウイルス動態や免疫応答に与える影響について解析した。免疫抑制薬の投与により、ウイルス感染拡大と免疫応答に関する興味深い変化を認めた。新型コロナウイルス感染症の拡大などのため予定が遅れたが、現在、腎移植(+免疫抑制薬)刺激の影響に関する解析を実施している。
神経内科学
HAMは、進行性の神経症状を引き起こす稀少難病で、重症例では寝たきりに至り、排尿困難、頑固な便秘、下肢のしびれや痛みなど様々な症状を引き起こす。有効な治療法は確立されておらず、動物モデルがないことが、発症メカニズムの解明や根本治療の開発の大きな障壁となっている。本研究は、HAM動物モデルの確立や発症機構の解明に寄与する可能性がある。