研究課題
若手研究
統合失調症死後脳の、生前の脳神経画像や長期の臨床経過等の詳細な臨床情報、及び、神経病理学的情報をデータベース化した。その中から疾患と認知機能障害との関係について特に着目し、統合失調症の中には、ごく軽度の加齢性変化に対し、脆弱性を有する一群があることを臨床神経病理学的に確認した。また、稀なゲノム変異を有する統合失調症死後脳において、免疫組織学的検討を行い、大脳皮質や、GABA神経系、カテコラミン神経系、オリゴデンドロサイト/ミエリンの形態学的変化を明らかとした。
神経病理
実際の統合失調死後脳を用いて、臨床経過と神経病理学的所見から、統合失調症に晩年生じる認知症状態の神経病理学的背景を確認した。さらに、稀なゲノム変異を有する統合失調症では、大脳皮質や、GABA神経系、カテコラミン神経系、オリゴデンドロサイト/ミエリンの形態学的変化を明らかとした。臨床経過やゲノム変異に基づいた組織学的変化を確認したことによって、疾患の脳病態の理解が進むと考えられた。