口腔顔面領域の身体症状症(疼痛が主症状のもの)患者を対象に、血中神経炎症関連物質などの生物学的因子や抑うつ・Quality Of Life(QOL)などの心理社会的因子を治療開始時からその後の複数時点で測定し、治療経過における変化や治療反応性に関する検討を行った。その結果、神経炎症の一部のカスケードが複雑に関与している可能性、セロトニントランスポーター蛋白のダウンレギュレーションやアップレギュレーションが関与している可能性、アントラニル酸が慢性疼痛のバイオマーカーとなりうる可能性が示唆された。また、治療によって抑うつ・QOL・心理社会的機能等の心理社会的因子の改善が得られることも示された。
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