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2021 年度 研究成果報告書

外傷性脳損傷慢性期における脳萎縮・後遺症へのアミロイド蛋白沈着の影響

研究課題

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研究課題/領域番号 19K17110
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分52030:精神神経科学関連
研究機関京都大学

研究代表者

生方 志浦  京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40738960)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード外傷性脳損傷 / アミロイド / 神経心理学 / 脳萎縮
研究成果の概要

外傷性脳損傷例(局所脳損傷12名、びまん性軸索損傷8名)を対象に、新規に開発された18F-FPYBF-2を用い、アミロイドPET画像を撮像した。沈着量の指標は、小脳の沈着量との比を用い、The Automated Anatomical Labelling (AAL) atlasを用いて分割した90の大脳灰白質領域について検討した。結果、びまん性軸索損傷群のみで、後頭葉および側頭葉に健常群より有意に高いアミロイドの沈着を認めた。また縦断検査をMRI17名、PET6名に終了し、アミロイド沈着量の変化と脳体積変化の関連を検討する予定である。白質や脳幹へのアミロイド沈着についても今後検討を行う予定。

自由記述の分野

脳科学

研究成果の学術的意義や社会的意義

脳外傷は将来的な認知症の危険因子とされてきたが、それを実証した研究は無いに等しい。本研究の結果、慢性期の外傷性脳損傷例におけるアミロイドの沈着パターンが変性疾患とは異なることが分かった。このことは、脳外傷が必ずしも将来的な認知症の危険因子ではない、あるいは将来的な認知症が従来知られている脳萎縮とは異なる機序で生じることを示唆している。本邦の外傷性脳損傷患者の多くは交通外傷の被害者で、本人・家族ともに予後について不安を強く抱えている。今後、経時的変化を検討し、脳外傷と将来的な認知症の関係について従来より正確な情報を提供できるようにすることは、社会的に大きな意義があると考えられる。

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公開日: 2023-01-30  

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