研究課題
若手研究
NLE(NBCA:lipiodol:ethanol=2:2:1)を用いてブタ門脈塞栓術は問題なく行えた。バルーンカテーテルへのNLE固着も認めなかった。対照群としてのゼラチンスポンジ+lipiodol塞栓は門脈から流れ出してしまい、やはり蓋をするコイルなどの塞栓物質が別途必要であった。その他対照群として、NL(NBCA:lipiodol=1:2)はバルーンカテーテルに固着してしまった。NLI(NBCA:lipiodol:iopamidol)の2:3:1と1:4:1はともにバルーンへの固着はなかった。NLEおよびNLIはバルーンカテーテルを用いた門脈塞栓術に有用な塞栓物質と考えられた。
放射線医学
NLE(NBCA:lipiodol:ethanol)もしくはNLI(NBCA:lipiodol:iopamidol)を用いてバルーンカテーテルをwedgeさせた状態でブタ門脈塞栓術を行うことに成功した。この結果、人体においてもNLE, NLIを用いた門脈塞栓術を行うことが可能と考えられる。安全に肝切除を行うための術前門脈塞栓術において、この2種類の塞栓物質を用いたさらなる研究が加速することが推察される。