本研究の小児入院施設全国ネットワークによって、全国的な分布だけでなく、一部の地域におけるパレコウイルスA(PeV-A)感染症の局所的流行を継続的につかむことが可能になった。また、新型コロナウイルス感染症の流行によって激減した患者数が、2022年に感染対策や行動制限の緩和に伴い再増加していることも明らかにした。系統樹解析では、2019年流行株の3つの枝のうち1つに2020年以降のウイルス株が収束しており、ウイルス株の選択が生じている可能性が示唆された。さらに、本研究の体制とPeV-Aの検出状況をウェブサイトで更新情報を公開し、本研究に参加していない施設の医療者にも情報を共有できるようにした。
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