ファロー四徴症患者における大動脈血管壁の変性は多因子が病態形成に関与している。動物モデルを用いた血管変性のメカニズム解明はこれらの患者の管理や治療に活かすことができる。一方で、先天性心疾患の動物モデルは確立されているとは言えない状況である。本研究ではファロー四徴症のラットモデルを新規に作出している。今度、本研究を応用し、さらにより大きな動物での疾患モデルを作成することができれば、血管機能のみならず、心機能、分子生物学的な検討が行うことができる。先天性心疾患の動物モデルの確立は内科的治療、心臓カテーテル治療、心臓手術への応用が期待され、先天性心疾患患者の予後向上につながると期待される。
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