肝細胞株におけるSGLT2の発現とミトコンドリア内への局在を明らかとした。SGLT2阻害剤が肝癌細胞株の増殖を抑制すること。その機序として、1)電子伝達系、2)脂肪酸代謝経路、3)DNA合成経路であるピリン、ピリミジン経路、の3経路が主に代謝の変化を起こしていることが明らかとなった。また、SGLT2阻害剤は、肝癌細胞株のケモカインにも影響を与え、肝癌増殖に影響を与えるケモカインを有意に低下させる効果があることを明らかにした。 これらのことから、SGLT2阻害剤は肝癌細胞に対し、代謝変化による増殖抑制効果とケモカインの変化による微小環境の変化による増殖抑制効果を持ち合わせる可能性が示唆された。
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