食道癌細胞株KYSE30(高分化型)、KYSE70(低分化型)、KYSE170(中分化型)において、光感受性物質であるPorphysomeがミトコンドリア内に取り込まれることを確認した。Porphysomeによる660nmの赤色光を用いた光線力学療法(PDT)により、細胞障害性を発揮する一重項酸素が、Porphysomeの局在部において発生し、照射を施行しなかったControl群に対し、PDT群にのみアポトーシスが誘導され、腫瘍細胞数の減少が、Porphysome濃度依存的に認められた(EC50はKYSE30:5.73μM、KYSE70:5.58μM、KYSE170:4.98μM)。
|