先天性QT延長症候群は、患者の7割が原因となる遺伝子の種類で1型、2型、3型の三つに大別され、それぞれで、運動制限や内服など治療法が違う。この研究では、そこからさらに踏み込んで、同じ1型、同じ2型であっても、遺伝子変異の部位によって患者の多様な重症度を予測できないか、という発想で実施されている。現在見つかった変異の部位と詳細な臨床像の解析を進めている最中であるが、常にデータベースの拡充は継続しており、本邦で最大のQT延長症候群の遺伝情報と臨床情報をストックしている。今後より具体的な指針をガイドラインなどに還元していくことができるように引き続き解析を実施していく状況である。
|