本研究ではFontan循環が下垂体機能に及ぼす影響を調査した。随時採血として、各血中ホルモン値を測定し、Fontan患者は成長ホルモン、IGF-1、副腎ホルモンが低値を示した。また随時採血での性ホルモン値は基準値内であったが、女性患者においては下垂体機能低下も関連すると思われる月経異常や不妊などの症状を有する例が多く存在することがわかった。頭部MRIで得られた下垂体の容積は、中心静脈圧に関連することが分かった。本研究によりFontan術後の高い中心静脈圧は下垂体容積の増大および下垂体機能の障害につながる可能性が示唆された。本研究の成果は学術集会等で発表を行った。
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