本研究では、免疫チェックポイント阻害剤の治療が開始されたがん患者において、免疫関連有害事象としての心血管合併症の頻度や重症度を前向きに観察・解析を行い、心筋細胞の障害を反映する新たなバイオマーカーの探索を行った。セルフリーDNAを含めたバイオマーカーの有用性が示唆され、引き続き検討が必要である。また、心血管合併症を有するヒト臨床像に合わせてマウス心不全モデルを作成し、免疫関連蛋白質Aのmutantマウスでは、αSMA陽性活性化線維芽細胞の増加、CD68陽性マクロファージの増加が認められ、免疫炎症細胞の関連性が示唆され、さらなる解析を行う方針である。
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