研究課題
若手研究
106例の維持血液透析患者を登録した。このうち、①試験開始前からマグネシウム製剤を内服していた3例、②同意取得から試験開始時のSPP測定までの間に死亡・転院した8例、および③試験開始時のSPPが80mmHg以上であった9例、の計20例を除く86例に対して糖尿病の有無で層別化した置換ブロック法によるランダム割り付けを行った(酸化マグネシウム投与群 43例、非投与群 43例)。結果、予想に反してマグネシウムのSPP改善効果が認められなかった。
慢性腎臓病における骨ミネラル代謝異常
マグネシウムの下肢血管の血流改善効果は否定的であることが明らかになった。下肢の動脈や大動脈における血管石灰化の病態や危険因子は、すでにマグネシウムによる抑制効果が示されている冠動脈とでは、異なっている可能性が示唆された。