本申請研究では、虚血症状を統一的に改善できる分子標的HIF(低酸素誘導因子)に注目して、経口虚血治療薬の開発を進めてきた。HIFを分解に導くタンパク質であるPHDを阻害することでHIFを活性化させ、虚血症状を統一的に改善することが可能となる。本研究ではPHDを阻害する低分子化合物である化合物Aを見出し、合成法も開発してきた。さらに薬物動態パラメータの改善を試み、誘導体を合成し、約30種類の新規化合物を合成してきた。薬物動態パラメータを改善させた化合物の細胞を使ったルシフェラーゼアッセイのHIF活性化の試験では化合物Aより約50倍の低い濃度で同様の活性化を示した化合物を見いだすことができた。
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