一般的に皮膚疾患においてぬくもると痒みが増強することは知られている。皮膚真皮線維芽細胞から誘導される神経栄養因子アーテミンが熱過敏を引き起こし、かゆみを生じる皮膚疾患においてかゆみ過敏を生じていることが以前報告されている。本研究では、アーテミンを注射されたマウスを熱刺激させ脳をMRI撮像すると扁桃体と視床下部が増強されており、またアーテミン中和抗体を注射されたマウスではこの脳の活性が減弱することを確認した。ヒト皮膚組織におけるアーテミンの免疫染色では痒疹、アトピー性皮膚炎で発現が認められ、ヒト血清中のアーテミンも痒疹、アトピー性皮膚炎で上昇していた。
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