本研究において成人T細胞白血病リンパ腫患者の臨床情報と検体を収集し、ウイルス由来抗原であるTaxの発現能に基づく新たな予後予測モデルを構築した。Taxが発現できる症例と比較し、Taxを発現できない症例では診断からの全生存率が不良であり、また抗CCR4抗体薬に対する治療反応性も劣ることが分かった。 また私たちはフローサイトメトリーとマスサイトメトリーを使用した移植前後の微小残存病変(MRD)の評価を行い、陽性的中率 80.0%、陰性的中率 85.7%という結果であった。このMRD評価法を基に、早期に再発を予測し治療介入を行うことが可であることも示唆された。
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