皮膚微生物叢は皮膚の健康と密接に関係しており、皮膚常在ウイルスも様々な皮膚疾患において重要な役割を担っていると考えられる。本研究では、皮膚に生息する主なウイルスの一つであるポリオーマウイルスに注目し、「ウイルスゲノム多型を利用した新たな系統分類」と「ポリオーマウイルス群と炎症性皮膚疾患との関連性の探求」を行った。これにより、宿主の民族・地域により皮膚常在ポリオーマウイルスのDNA型が異なること、簡便に判別可能なDNA領域が存在すること、特定の皮膚疾患では皮膚ポリオーマウイルスの量に変動があり、分布しているポリオーマウイルスのDNA型も地域により異なることを見出した。
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