アデノウイルス感染症治療薬の創製を目的として、本研究では、先行研究で見出した2’-デオキシ炭素環グアノシンをリード化合物とした核酸塩基部の構造活性相関研究を行った。次に、より効率的にヒット化合物を見出すために、細胞内に幅広い化学構造の核酸アナログをリン酸化するHSV-TKを発現させた細胞を作製し、これを抗アデノウイルス活性評価系として利用した。残念ながら合成した9化合物に顕著な抗アデノウイルス活は認められなかった。一方、HSV-TK陽性細胞を用いた抗アデノウイルス活性評価で研究室の化合物ライブラリーを評価したところ、新たに1化合物のヒット化合物を見出した。
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