現在世界で行われている膵島移植はドナー不足や複数回の移植を要し、再生医療が期待されている。iPS細胞やES細胞によるβ細胞再生による研究は世界で行われてきているが、動物実験では移植されたβ細胞が機能的に未熟であることも課題であった。今回は新たな移植方法の確立及びβ細胞の増殖能に着目し研究を遂行させた。 iPS細胞から膵前駆細胞を誘導し(β細胞の分化誘導効率が低かったため)、さらに抗炎症反応や血管新生作用を要するとされる脂肪由来間質細胞との共培養シート(フィブリンゲルシート)を作製することに成功した。また膵島の増殖制御過程おいてp53が増殖能に重要な因子である可能性を見出した。
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