糖尿病性神経障害は、疼痛や壊疽などを引き起こす深刻な合併症であるが、その進展抑制に有効な特異的薬物は存在せず、厳格な血糖管理と対処療法しか治療法が存在しない。糖尿病性神経障害とコンドロイチン硫酸との関連が明らかになれば、コンドロイチン硫酸の異常を検知する検査を行うことで糖尿病性神経障害の進展予防、治療につながる可能性があり、リスクの高い患者に効果的に治療介入をおこなうことが可能となる。またコンドロイチン硫酸の異常を是正する薬剤の開発が成功すれば糖尿病性神経障害の治療に結び付く可能性があり、患者のQOLの改善が期待できる。また糖尿病性神経障害に起因する下肢切断などの医療費の削減も予想される。
|