遺伝性乳がん・卵巣がん症候群の原因遺伝子であるBRCA1はBARD1とヘテロダイマーを形成し、DNA損傷修復や中心体制御に関与する。我々は、BARD1アイソフォームの過剰発現によって引き起こされる中心体の異常を解析した。その結果、BARD1βの過剰発現により中心小体の過剰伸長が引き起こされることが明らかとなった。またBARD1βは中心小体の伸長因子CPAPの安定化に、BRCA1/BARD1はCPAPの分解に関与することが明らかとなった。本研究により新たなBRCA1のゲノム安定化機構が明らかとなった。
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