本研究では、抗原特異的抑制性T細胞の伝達機構解明のため、TIGIT→CD155シグナルに焦点を当てて解析を行った。その結果、CD3/CD155シグナルを受けたT細胞は、(1)初期にIL-2の産生が一過性に亢進され、autocrine的にIL-2/IL-2R - STAT5経路を経て、下流のIL-2発現抑制遺伝子を誘導し、IL-2を抑制する事(2)亢進したIL-2に依存してTIGITの発現が上昇することを見出した。さらに、移入したTIGIT発現抑制性T細胞がレシピエントT細胞の活性化を抑制することを明らかにし、TIGIT発現維持解析に有効な抑制性T細胞移入マウスモデルを確立した。
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