骨髄由来免疫抑制細胞Myeloid-derived suppressor cells (MDSCs)は未熟な骨髄由来細胞で免疫抑制効果を示し、制御性T細胞やB細胞を誘導するため、拒絶反応、過剰免疫抑制が問題となる臓器移植領域で応用が期待される。 マウス心臓移植術後にMDSCs輸注をすることで制御性T/B細胞誘導とともに、移植臓器を障害する抗体産生が明らかに抑制され、組織学的にも移植臓器に対する拒絶反応抑制の効果を認め、移植臓器生存期間は無治療群8.1±0.9日に比較し24.1±3.8日へ延長を認めた。臓器移植におけるMDSCsによる拒絶反応抑制効果が確認され、臨床応用が期待される結果であった。
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