側副路によって複雑化する脊髄血流の特徴を理解し手術中も脊髄血流を維持する努力が不可欠である。今回、手術中のモニターとし近赤外分光法も用いた血流の変化や手術中のモニターに不可欠であるMEPの有効な麻酔法などを見つけようと研究を行った。また、虚血に与つ影響を術後も継続してモニターできるかを術後のモニターとして評価を行った。どのような治療法においてもできるだけ段階的な修復を計画することが重要であり、分枝動脈再建を伴わない胸腹部血管内大動脈修復術後は、二次発作の予防に注意を払わなければならない。全身の循環・呼吸管理、貧血の改善排液速度に注意した脳脊髄液ドレナージは脊髄損傷の予防治療法として有効である。
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